WORK 53
お施主様は、老朽化と不便さから既存住宅を解体して新築することをお考えでしたが、同時に日本家屋の趣溢れる建物を残したいという気持ちもお持ちでした。 そこで、補助金事業を活用した耐震補強で安全な構造を、動線を整理することで使い勝手の良い間取り変更を、断熱改修によって暖かい空間をご提案。往年の佇まいを残しつつも快適な住まいに生まれ変わりました。 実際に耐震診断調査を行ったところ、既存の筋交いが柱の途中で止まっていたり、南側の殆どが開口部になっているなど、想像以上に弱い構造であることが分かりました。 このため家の中央に補強壁を設ける必要が生じ、構造とデザイン、使い勝手、空間としての役割などをすべて考慮した、多面的な耐震補強を計画しました。
日本家屋の趣を強く感じる玄関ポーチ。そのままの雰囲気を残すために傷んでいる部材を交換するにとどめた。
リフォームするLDKとサニタリールームに合わせ、当初は施工範囲外だった玄関回りも一新。
天井と壁、下駄箱の面材を新しいものに変え、エントランス正面の壁はレトロ感漂う凹凸のある白タイルに変更した。
小屋裏空間を取り込み、3.4mという天井高を実現したLDK。
上部に3連のトップライトを設け、明るさと風通しを改善。ちらりと顔を覗かせる既存の梁が丁度良いアクセント。
既存建物は一般的な建物より1m長い柱が使用されおり、高い天井を生み出すきっかけになった。
キッチンは壁付けから対面式に変更。キッチンカウンターにはアクセントウォールと同じ壁紙を使用した。
各部屋を分断していた廊下を廃し、キッチン・ダイニング・リビングを一つの空間に統合。
耐震補強上必須となった壁をアクセントウォールとして活用。緩やかに視線を遮り、上質なデザインで纏めることで、リビングに客間としての役割も持たせた。
壁の一部には壁紙と同色のエコカラットを採用し、上質な空間を演出。
天井には2台のシーリングファンを設置し、空気を撹拌して室内温度を均一にしている。
傷んでいた床を剥がし、石目調のクッションフロアに。クロスもしっかりと張り替えた。
和式トイレを洋式トイレに取り換えて、クロスや床のデザインを一新。
池上 和宏 清宮 あやの
山崎 和夫
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