行き場のない山の資源を活用
日本の山には大きく育った木が多くありますが、大きすぎて規格製材にしにくい大径材は生産現場では持て余されがちです。 「木のカタマリに住む」では、割れや欠点などの理由により、製材所でデッドストックになっている材の活用方法を模索しましたが、今回は大経材の利用方法を木取り方法から見直し、製材から建築まで一貫して山とともに豊かになる木造建築の在り方を追求しました。
日本の山には大きく育った木が多くありますが、大きすぎて規格製材にしにくい大径材は生産現場では持て余されがちです。 「木のカタマリに住む」では、割れや欠点などの理由により、製材所でデッドストックになっている材の活用方法を模索しましたが、今回は大経材の利用方法を木取り方法から見直し、製材から建築まで一貫して山とともに豊かになる木造建築の在り方を追求しました。
木材流通の川上に遡り、丸太の木取りの在り方を再検討。大径材は加工を抑え、四隅を直角にせず丸みのある尺角材として住宅に使用しました。 端材も余さず床スラブに利用することで、一般的には45%ほどの製材歩留まりを80%にまで大幅に改善しています。
将来的に住まいが解体された際、再び建材として製材することを想定して部材設計を行いました。 残材である挽き板は接合して床スラブに使用していますが、釘や接着剤ではなく木ダボで接合しているため解体後にはそのままバイオマス燃料として使うことができます。 皮まで残した丸太は解体後の再製材も容易であり、幅広く使うことが可能。建築自体が、未来に繋がる木材のストック場としての役割も担っています。