WORK 136
グレイの塗り壁に塀や植栽の木質感がマッチする、ナチュラルティストのコートハウスです。 住まいの中心に中庭を配置し、寝室とLDKが向かい合うように配置。軒を掛けた中間領域を設けることで、家の中と外が柔らかく繋がるようデザインしました。
グレイの塗り壁にガルバリウム鋼板の屋根。色鮮やかな軒天には米松を使用。 お施主様は元々平屋を希望されていたが、建蔽率が厳しいエリアということもあり、最終的には一部2階てのお住まいとなった。 2階の軒を下げて住まいのボリューム感を抑えているため、全体的なフォルムは平屋に近い形状を維持している。
打ち合わせの際に同じ本を持ち寄るほど、お施主様と設計士で住まいのイメージを共有できていたため、外構デザインはスムーズに決まった。
植栽は、造園の専門企業に依頼し、建物を引き立てる細身で繊細な樹形のものを選んでもらった。 山に自生していた樹木ならではの、伸びやかな樹形が美しい。
玄関の目隠しには沖縄から取り寄せた大型の有孔ブロックを用いた。重くなりすぎず、適度に仕切ることができる。
土間はモルタル金鏝仕上げ。オーク材で造作した下駄箱の奥は土間収納になっている。
玄関土間はご家族用の動線。収納棚や有孔ボードを設置し、ランドセルやコートなどを収納できるように計画した。
緩やかに視線を遮る木格子とその先に設けた手洗いスペース。床に合わせてカウンタートップにはオーク材を使用。 中庭に向かって大開口を設けたLDKから、玄関ホールに明るい光が差し込む。
上部が丸ごと吹き抜けになった、開放感のあるリビング。天井に張ったヘム材、階段に渡された化粧梁が大空間を引き締めるアクセントとなる。 壁は厚みのある砂漆喰を採用し、ニュアンスのある仕上がりに。
面材にナラ材を使用したフリーハンドイマイ製のキッチンは、背面収納とセットで造作した。 大空間LDKは床暖房を採用しているため、床暖房に対応したオークの挽板フローリングを使用。リビング・ダイニングスペースは天然素材のオイルで仕上げ、汚れの激しいキッチン周りのみ耐久性に優れるガラス塗装としている。
中庭と繋がる大開口には木製サッシを採用。框が見えない納まりとし、中庭とシームレスに繋がるようデザインした。
住まいの中心に設けた、コの字型のコートハウス。リビング側、寝室側にそれぞれウッドデッキを設けている。勿論、芝生を歩いてショートカットすることも可能。
勉強机やピアノを設置する予定の、11.5帖のフリースペース。窓下には本棚と収納棚を造作した。開閉が容易な片開きドアでウッドデッキと繋がる。
ウッドデッキの上部には軒を掛けているため、雨天時でも通路として利用できる。 お施主様は芝とウッドデッキの素材について悩まれていたが、最終的には質感を重視し、天然芝と木製のウッドデッキを採用することになった。
寝室から庭を眺める。
寝室の障子は一見すると紙のようにも見えるが、実際は麻布を用いている。視線はしっかりと遮りつつ、風を通すことができる素材。
中庭に面したウッドデッキ。近年は気密性の高い住まいが増え、ウチとソトが完全に分断されてしまっている。 そこで、木々が揺れる風の音や雨の音を感じてもらえるよう、軒のある中間領域を設けることをご提案した。
ヒノキと自然塗料で仕上げた木塀。コの字型の建物と木塀で中庭を囲ったコートハウスは、お施主様のご希望通り、プライバシーを守りつつ外部空間を満喫することができるお住まいとなった。
奥村 賢史
岸田 充宣
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