WORK 130
段差のある地勢を活かし、7層のスキップフロアを設けたお住まい。近隣の家屋が近接しており、日当たりや建築面積に制限のある土地でしたが、設計の工夫で明るく広く使えるお住まいが完成しました。 住まいのテーマは「ヤマザクラのナチュラルな質感とポーターズペイントの手作業感」。ルイスポールセンの照明、ガラス作家の一点物のペンダントライト、Kichenhouseのオーダーキッチンと、こだわり抜いた住宅設備が理想の住まいを彩ります。
オープンタイプのビルトインガレージを設け、2台分の駐車スペースを設けた。外壁の一部にはヒノキを化粧として貼り、昼間、車が駐車していない時でも印象的な外観としている。
清流を挟んだ対岸からの眺め。外部の視線を気にしないで済む河川方向に開口をまとめ、最上階には庭代わりのルーフバルコニーを設けた。外壁材には、九州産の軽石・火山灰の混合物「白洲(シラス)」の仕上げ材を使用している。耐久性が高く、退色・劣化が起こりにくいのが特徴。
段差のあった計画地の高低差を活かし、2階建て7層の住まいを建築。土地選定の決め手となった河川に向けて、ウッドデッキを設けた。このレベルが1階に相当する。
扉を潜った瞬間、河川が視界に飛び込んでくるエントランス。ビルトインガレージと玄関は1.5階に位置する。 半階下るとLDK、半階上がると水回り空間という空間構成。天板・扉にラワンを使用した造作下駄箱は、浮かせることで掃除がしやすいデザインとしつつ、収納に間接照明を仕込み天板がディスプレイスペースになるよう計画した。 また、階段は1段目の踏み板を玄関内に飛び出させ、ベンチとして使えるように工夫している。
玄関ホールとリビングの床には、国内産のヤマザクラを採用。肌触りの良い質感を活かしつつメンテナンス性を高めるために、クリアなガラス塗装で仕上げた。
水辺との距離を近くするため、玄関より半階下げたLDK。 ダイニング照明として取り付けたのは、お施主様が選ばれたルイスポールセンの「PH 3½-3 ペンダントライト」。
目の前の河川は湧水を水源としているため大雨や台風の影響は殆ど受けない。土地を購入する前に過去に遡り洪水の記録がないことを確認した。 壁面と天井はポーターズペイントで塗装している。
掃き出し窓にはカーテンではなく、断熱性能の高いハニカムスクリーンを採用。 LDKは間接照明とペンダント・ブラケット照明だけで構成されており、手作業ならではのランダムな色むらが柔らかく照らし出されている。
デッドスペースになりがちな空間の角を斜めに切り、収納を設けた。造作の背面収納は、お施主様が取っ手のデザインや樹種まで細かくこだわってデザインしている。
食器棚はお施主様が収集された食器を飾るため、ガラス戸を採用。収納棚の中央にはゴミ箱を設置。
奥様こだわりの、Kitchenhouse社のオーダーキッチン。特に、日本製の食洗器と比べて容量の大きいミーレの食洗器は奥様一押しのポイント。
底が見えるほど澄んだ清流は夏でもとても冷たく、敷地の高低差により気持ちの良い風がリビングを吹き抜ける。リビングとウッドデッキを繋げ、夕涼みや日向ぼっこなどを存分に楽しむご家族は、川の側で暮らすという理想の暮らしを手に入れた。
1.5階から2階へ上がる途中の踊り場にはトイレを配置し、コーナーを有効活用した手洗いを設けた。帰宅後にすぐ手洗いができ、非常に便利。
2.5階から2階と小屋裏を見る。2階には水回りと夫婦の寝室を、2.5階には子供部屋を配置。小屋裏は庭代わりに使えるルーフバルコニーへと繋がっている。 空間を最大活用し、1.5階から2階の途中にはトイレと洗面を設けているが、2階から2.5階の途中には本棚を設けている。
最上階となる小屋裏からの眺め。ダイナミックな勾配天井の視覚効果で、非常に広く感じる。小屋裏と2.5階の床には、楽器などに使われるマホガニーのフローリングを採用した。
子供部屋を想定している洋室は、現在は書斎や物置として使用している。
勾配天井に取り付けられたのは、お施主様がずっと手に入れたいと思っていたオカベマキコ氏の「しゃぼんランプ」。 入手に時間がかかり、取り付けが完了したのは竣工後となった。
奥田 絵利子 後藤 啓太
髙嶋 大輔 山下 修平 小山 卓也 佐藤 恵理 藤田 奈生
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