WORK 50
お施主様が幼少期を過ごされたご実家は、20年近く他の方に貸し出されていました。 今回、幼少期の思い出が詰まったご実家を全面的に改築し、お施主様とお子様の新たな暮らしが始まります。 空間の持つ基本的な役割は変えず、間取りと動線を変更することで快適性を追求しました。 ノスタルジックな、どこか懐かしいレトロな雰囲気を残しながら、構造壁を包み込むような造作キッチン、外部の視線を完全にシャットアウトした浴室テラスなど、施された工夫一つ一つが新しい暮らしを快適に彩るお住まいです。
外装を新しく塗りなおして外観を一新。木を貼った部分は増設した浴室のテラス。
部屋と部屋を繋ぐウッドデッキが印象的な外観。
春になれば緑に満ちる庭となる。
玄関スペースと建物のサイズ感との釣り合いをとり、玄関扉を幅広の親子扉に変更。玄関の上部は吹き抜けとし、鏡面のシューズクローゼットとの相乗効果で広々とした印象を生む。
エントランス正面は既存家屋では収納だった。格子戸を設え、和室へと視線を誘う。
和室は格子戸と障子戸の二重構造となっている。格子戸にすれば庭からの光が玄関まで届く。
併せて障子戸も閉めれば外部からの視線を遮り、通常の和室のように使うことができる。用途によって使い分けが可能。
吉村障子、縁無し黒畳、折り上げ天井、アクセントクロスなどを用いたモダンな和室。客間としてお客様が宿泊されることを考慮し、照明は控えめなダウンライトを四隅に配置した。
和室には現代風に解釈した付け書院や飾り棚、丸窓を設けている。
廊下をなくし、元々は分かれていたキッチンとリビングダイニングを一つにまとめ、大空間LDKに間取り変更。
構造壁として必要な面をデザインに組み込んだアイランドキッチン。既存のキッチンに造作カウンター、収納を追加し、構造壁をぐるりと巻き込んだ。
耐力壁の厚みぶん、天板の一部を木材とすることで、金属の接続面を目立たなくしながらデザイン性を高めている。
ダイニングテーブルは、幅2.2m奥行1.1mの楠の1枚板を使用した製作家具。ダウンライトが美しく照らし出す。
床にはオイル塗装のオーク材を使用し、全面に床暖房を施工。レトロデザインの障子によって和の要素も取り入れている。
屋根勾配を活かした高い天井。南面の緑豊かな庭を眺めながらゆったりとくつろげるリビングスペース。
設計士がデザイン、大工が造作した洗面台。
バスルームは元のスペースより拡張した。ユニットバスではなく造作の浴室とすることで、大型の浴槽や質感の高いタイル、石材を使用した上質な空間が生まれる。
リノベーションで増設した、浴室から直接出られるウッドデッキ。
池上 和宏
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