赤絵具の微細な点と線の集合で風景や吉祥文様などを表現する「赤絵」は、明治〜昭和初期に九谷焼の代名詞と言われるほど多くつくられました。 赤絵細描の第一人者、福島 武山(ふくしま・ぶざん)は、その先人の優れた伝統赤絵の技を手本として研究し、新たな「赤絵」の境地を開拓。 独自の工夫を積み重ねた極小の点と線の世界が、九谷に新風を吹き込みました。 自由自在に描くために自ら毛先を調節した極細の筆。そこから生み出される大胆かつ繊細な、赤色の美しいグラデーションが、人への優しさ・自然への愛しさを伝えてくれます。 視覚効果の妙と共に浮き上がる立体感のある幾何学文様から、獅子や唐子、山水画が描かれた上品な古典柄に至るまで、“ジャパンクタニ”として世界中から注目を浴びる武山の赤絵作品をご覧下さい。
1963年 | 石川県立工業高校デザイン科 卒業 |
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1981年 | 日本伝統工芸展 初入選 |
1987年 | 日本工芸会正会員となる |
1996年 | 天皇・皇后両陛下ご来県のみぎり、ご使用のお茶碗謹作 |
1997年 | 日本工芸の世界巡回展(5か年)に国際交流基金より選抜される |
1999年 | 第23回全国伝統的工芸品公募展「第1席グランプリ内閣総理大臣賞」受賞 |
2000年 | 第24回全国伝統的工芸品公募展「伝統工芸士会会長賞」受賞 |
2004年 | 第27回伝統九谷焼工芸展「優秀賞」受賞 石川県立美術館 作品買い上げ 石川県指定無形文化財保持団体九谷焼技術保存会会員となる |
2007年 | 石川の伝統工芸展「優秀賞」受賞 |
2008年 | 九谷焼伝統工芸士会会長就任 |
2012年 | 第65回記念創造展「創造美術大賞」受賞 |
2015年 | エルメス社時計文字盤「駒くらべ」制作 スイス・バーゼルにて発表 紹介記事はこちら(AFPBB News) 北陸新幹線開業に合わせ金沢駅に陶板「恵み」制作 全国植樹祭、天皇・皇后両陛下ご来県のみぎり、石川県立九谷焼技術研修所にて作品天覧の栄を賜る |
10月16日、17日の両日、平成記念美術館ギャラリーにて福島武山先生によるギャラリートーク、赤絵の実演解説を開催致します。 先生の絵付けのスピードと細かさに驚かれると思います。ぜひ皆様お誘い合わせの上、ご来場ください。
日時 |
10月16日(金) 15:00~16:00 10月17日(土) |
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会場 | 平成記念美術館 ギャラリー1F展示室にて(10分前に1F展示室へお集まり下さい) |
「双龍文」 輪花大鉢 φ54.0cm×h10.0cm
「花蝶文」 輪花大皿 φ54.0cm×h10.5cm
「ペルシャ文」 陶筥 φ22.5cm×h13.0cm
「瑞鳥文」 香炉 w15.0cm×h15.0cm×d12.0cm
「風薫る」 皿揃
大φ30.5cm×h4.5cm / 小φ16.0cm×h2.5㎝
「花舞」 花器 φ25.0×h39.0cm