参考にしたのは、オーナー様のご実家。真壁・漆喰の古き良き日本の住まいです。家づくりを始めようとした時、「ふと実家の間取りを振り返ってみると、シンプルでとても使い勝手が良いということに気付いた」というお施主様。慣れ親しみ、たくさんの思い出がつまった実家の要素を家づくりに取り入れたい方は多いのではないでしょうか。
古来から伝わる真壁・漆喰の技法を用い、掘りごたつを中心に暮らすスタイルは、どこか懐かしい日本の住まいを感じさせます。「のんびりと明るく暮らしたい」というお施主様の暮らしのご要望にふさわしいお住まいが完成しました。
あえて柱を露出し、木部を黒く塗装。壁は調湿効果に優れた漆喰を塗りました。
ドアや、照明にアンティークを取り入れることで、レトロな雰囲気がぐっとアップ。
光を室内の奥まで取り込むための吹抜けや、2方向からアクセスできる家事動線など設計士によるアイディアがいっぱい。
玄関を開けると目に飛び込んでくるインパクトのあるスケルトン階段は、大工のひと手間がよくわかります。
無垢の木、漆喰の壁、洗い出しの床など素材そのものの力を感じることのできる建物です。おおらかにつながったリビング空間に光差し込む吹抜け、その中にガラスブロックやアンティークの建具が彩りを与えます。どこか懐かしいけど新鮮な驚きを感じる、そんな素敵な空間を体感していただければと思います。
真壁の納まりということで、仕上がりに直結する仕事が多く大変でしたが、大工としてはとてもやりがいのある現場でした。 細部の納まりも監督と設計と日々相談しながら現場を進めていきました。 特に階段は1階から小屋裏まで吹抜けでつながっていて見ごたえがあると思います。