アウトドアリビングのメリット・デメリット / 参考にしたい施工事例 | 平成ライフスタイル

アウトドアリビングのメリット・デメリット / 参考にしたい施工事例

注文住宅

屋外空間の開放感と屋内空間の利便性、その両方を満たすアウトドアリビング。今回はアウトドアリビングの魅力と、理想的なアウトドアリビングを設置するコツについて、おしゃれな施工例を交えてご紹介します。

編集 平成建設

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アウトドアリビングの基礎知識

アウトドアリビングとは、屋内空間と繋がった庭やバルコニー、テラスなどの居住性を高め、リビングのように使えるようにしたスペースのこと。屋外ならではの開放感と、リビングルームとしての利便性・快適性を同時に取り入れることができる空間です。

アウトドアリビングには屋外用の椅子やテーブル、照明などを設置するのが一般的。加えて、日差しや雨を凌ぐための屋根や日よけを設けることもあります。盛夏や雨天時にもアウトドアリビングを利用したいならば屋根を設けることをお薦めしますが、開放感を重視したい場合はパーゴラやパラソルでも十分に役割を果たしてくれます。

アウトドアリビングの活用例

アウトドアリビングをどう活用するかは、住まうご家族の暮らし方によって異なります。大きなテーブルを設置してバーベキューやホームパーティを楽しむ、公園の代わりに子どもやペットを遊ばせる、自然に囲まれながらヨガやストレッチをする、ハンモックに揺られながら読書や昼寝をする、夏は天体観測を行い、寒い冬は薪ストーブを囲んで語らう等々……

屋内と屋外の境界が曖昧になったアウトドアリビングでは、日々の疲れを癒し、リラックスした時間を過ごすことができます。気軽にアウトドア気分やリゾート感を楽しめる点も人気を高めています。

アウトドアリビングの種類

アウトドアリビングは、その利用方法によって設置に適した場所が異なります。理想のアウトドアリビングに近づけるために、家づくりの際にはアウトドアリビングの設置場所についても検討しましょう。

1階に設けるアウトドアリビング

芝生やプールと組み合わせたラグジュアリーな空間を作りたい方、お客様を招いてバーベキューやガーデンパーティを楽しみたい方には、1階に設けるアウトドアリビングがお薦めです。大開口でリビングとウッドデッキを繋ぎ、必要な時に家具を出して即席のアウトドアリビングとして活用する方もいらっしゃいます。開口部を通じて室内のリビングの採光・通風性が良くなり、開放感が増す点も◎。1階にアウトドアリビングを設ける際には、目隠しフェンスや植栽で外部からの視線を遮る工夫を施しましょう。

ベランダに設けるアウトドアリビング

庭を利用できない場合やマンション暮らしの場合は、ベランダに設けるアウトドアリビングがお薦め。袖壁を設ければ往来や隣家からの視線を気にする必要もなく、ヨガやストレッチ、筋トレ、リラックスした体勢での読書などを気兼ねなく楽しむことができます。軒を出すことで、雨天時や日差しの強い季節でも気軽に使えるようになる点も大きな強み。自然との一体感を楽しみたい場合は、省スペースでグリーンを楽しめる鉢植えの観葉植物を設置してみましょう。

屋上に設けるアウトドアリビング

プライベート空間として楽しむことができる屋上のアウトドアリビングは、都市部など人通りが多くプライバシーを重視したいエリアで特にお薦めです。周囲に高層の建物がある場合は目隠し壁が必要になるかもしれませんが、屋上には天井がないため、周囲を壁に囲まれていても十分な開放感を味わえます。同時に、日差しを遮るシェードやパラソルは必須アイテム。屋上でガーデニングを楽しみたい場合は、専用の水栓を設置しておきましょう。

アウトドアリビングのメリット・デメリット

アウトドアリビングの最大のメリットは、何と言っても自然との距離が近いことでしょう。屋外の新鮮な空気を楽しみながらリラックスしたり、自然の中で四季の移ろいを楽しんだり、家族揃って食事を摂ったり……過ごし方は人それぞれですが、いずれも自宅で過ごす「おうち時間」をより魅力的にしてくれます。

居室として使える空間が広がる、気軽にアウトドア気分を味わえるなど、自宅にいながらでもリゾート地で寛いでいるような時間を過ごすことできる点も大きなメリットに挙げられます。

一方で、デメリットとしてはコスト増が挙げられます。屋外で快適に寛げる空間を設けるためには、外部からの視線を遮るフェンスや垂れ壁、日差しや雨を防ぐ屋根や日よけ、屋外用の家具など多くの設備が必要になります。また、家具の劣化が屋内よりも早いため、一定期間で買い替える必要性も出てきます。

近隣に対する騒音や眩しさについても注意が必要です。屋外で音楽や映像を楽しみたい場合は、隣家に迷惑が掛からないようスピーカーやプロジェクター、照明の位置に注意してください。

リノベーションでアウトドアリビングを設ける場合は、建築基準法の増築に該当しないか注意しましょう。快適性を保つためには照明用の電気配線や、水道の配管工事が必要になるかもしれませんし、近隣からの見え方の検討も必要です。理想のアウトドアリビングを作るためには、リノベーションの経験豊富な設計士に相談しながらプランを進めることをお薦めします。

アウトドアリビングと相性の良い家具や設備

アウトドアリビングに設置するアイテムは、日差しや雨に晒されることを念頭に選びましょう。最近はデザイン性に優れた製品が流通しているため、好みのインテリアに合わせて選ぶことができます。以下に、アウトドアリビングに設置されることが多い家具や設備をご紹介します。

ゆったりとした時間を過ごすための専用家具

アウトドア「リビング」ですから、よりリラックスした時間を過ごすためにぜひ家具もレイアウトしたいところ。家具を設置するならば防水性やUV耐性が高く、お手入れが容易なガーデンファニチャーを選びましょう。

ソファを設置するならば、風に飛ばされないよう重量感のあるものがお薦め。一方、食事をするためのダイニングテーブルやチェアは、台風などの荒天時に移動しやすい軽い素材のものがお薦めです。アルミやステンレス製の家具ならば軽い上に錆びることもありませんし、コンパクトに収納できる、折り畳み式のダイニングセットも販売されています。

ソファやチェアにクッションを置きたい場合は、必ず屋外用のクッションを選んでください。特殊なウレタン素材を使ったクッションであれば、カビの発生を最小限に抑えることができます。

リラックスした時間を過ごせるハンモック

屋外設備で根強い人気のあるハンモック。ハンモックを使用すると身体が宙に浮くため、寝転がった際の体圧が分散されると言われています。更に背面にも風が吹き抜けるため通気性に優れており、特に夏季はお昼寝したり読書したりするのに最適な設備と言えます。

ハンモックはポータブルな設備なので、吊り下げる場所を複数設置しておいたり、移動式のハンモックを利用したりすることで、その時々で一番気持ちのいい場所に移動することができます。手軽にリゾート感を演出できる点も人気の一因です。

空間をラグジュアリーに彩る間接照明

屋外で電気機器を使用する際には安全性が最重要です。電気機器には防塵・防水等級を示すIPコードという規格がありますので、照明を購入する際には必ず確認しましょう。また、照明が落下しない設置方法や、コードに躓かないような配線、雨水の水ハネを考慮したコンセントの位置も検討してください。

屋外照明として人気が高いのが、壁を照らす「ウォールライト」や、テラスやウッドデッキに取り付ける「デッキライト」。これら間接照明はアウトドアリビングを柔らかく照らし出し、ラグジュアリーな高級感を演出してくれます。電球が連なる「ストリングライト」はおしゃれな空間造りに役立つほか、クリスマスや新年など、季節のイベント時に良く利用されます。また、一般的な照明に比べると若干明るさが劣りますが、太陽光で発電するソーラーライトは電気配線が不要なので屋外照明にぴったりです。

水洗い可能なシンク

水栓だけでなく併せてシンクを設置することで、アウトドアリビングの使い勝手が更に良くなります。料理する際の食材の準備や皿洗い、汚れた靴やアウトドア道具の洗浄だけでなく、散歩帰りのペットの足や、植木鉢の内部を洗う際にも重宝します。温水を引いておくと、水では落としにくい油汚れも落ちるので更に便利です。

アウトドアリビングを彩る雑貨

家具の下に敷くアウトドアラグもお薦め。ラグのデザインをインテリアに合わせれば、空間に統一感が生まれます。アウトドアラグは防水性・耐久性に優れ、一般的には水洗いが可能でメンテナンスが容易です。一部の製品には抗菌・防虫処理も施されており、カビや害虫の発生も抑えてくれます。

ベランダや屋上を利用したアウトドアリビングの場合は、グリーン(観葉植物)の設置を検討してみましょう。アウトドアリビングの最大のメリットである「自然に近い心地よい空間づくり」に役立ちますし、隣家の視線や日差しを遮るのにも役立ちます。

 

アウトドアリビングを取り入れた施工事例

アウトアリビングの楽しみ方は人それぞれ。理想の家づくりのためには、住まう方の生活に合わせた間取りプランの検討が欠かせません。平成建設が手がけたアウトドアリビングの施工例の中から、お客様のライフスタイルに合わせたレイアウト、ご要望を実現したデザインの実例をご紹介します。

施工事例1 ベランダのアウトドアリビング

2階のベランダに設けたアウトドアリビング。屋内のリビングとフラットに繋がっているため、リビングの拡張空間として使うことができます。

天井のあるアウトドアリビングは、雨天時や日差しの強い夏でも快適に過ごすことができます。深い軒と袖壁があるこの空間は、程よい籠り感があり、雨風にも強いスペースとなりました。

施工事例2 土間とフラットに繋がるアウトドアリビング

広々とした玄関土間とフラットに繋がるウッドデッキ。お子様が安心して遊ぶことのできる空間です。

板壁を巡らせたことで、程よいプライベート感があるアウトドアリビング。ベンチに腰掛けながらお子様が遊ぶ様子を見守ることができます。シンボルツリーが繁れば、夏でも心地よい日影が生まれます。

施工事例3 湘南の海を楽しむアウトドアリビング

2階リビングと大開口で繋がる広いバルコニー。当初から屋外用の家具を設置したいというご要望があり、可能な限り大きな面積を確保しました。湘南の海を見下ろす高台にあるため、一年を通じて美しい景色を楽しむことができます。

バルコニーには軒が掛かっているため、雨天時でも利用可能。軒天にダウンライトを配置すれば、夜間も快適な時間を過ごすことができます。

施工事例4 街を眺めるアウトドアリビング

2階のバルコニーに設けたアウトドアリビング。天井の材を同じものにすることで空間に統一感が生まれました。

高台という立地を生かし、街を一望することができる空間。キャンプでは味わえない景色を堪能できます。

施工事例5 ハンモックを楽しむアウトドアリビング

ウッドデッキと軒下を利用してハンモックを設置したお住まい。4枚の引き戸を全て開けば、リビングとウッドデッキがフラットに繋がります。

深い軒があるため、雨天時でも快適に過ごすことができます。ハンモックはお子様もお気に入りの設備。

施工事例6 都市部で楽しむアウトドアリビング

都市の中心部に建つ3階建ての住宅。プライバシーを重視し、外に閉じ、内に開く間取りとしています。住まいの中心となる坪庭に面するように、3階のテラスにリビングスペースを設けました。

外部からの視線を遮るために高い目隠しの壁を設けていますが、上空がオープンになっているため圧迫感は感じません。二方向と繋がる回遊動線もポイントです。

施工事例7 住まいの中心に設けたアウトドアリビング

1階を店舗、2階を住居とした店舗併用住宅。お客様の駐車スペースを確保するため庭は作らず、2階にルーフテラスを設けました。

住まいの中心に配置されたルーフテラスから、各部屋へ光と風が導かれます。四方を部屋で囲まれているため外部の視線を一切気にする必要がなく、ゆったりとした時間を過ごせるアウトドアリビングです。

施工事例8 ウッドデッキを利用したアウトドアリビング

リビングとウッドデッキがフラットに繋がる間取り。大きな開口部は屋内外を一体化するだけではなく、リビングに十分な光と風をもたらしてくれます。

屋根のない空間なので、テーブルと椅子に合わせてガーデンパラソルを設置。四季折々の庭の変化を楽しみつつゆったりとした時間を過ごすことができます。

注文住宅でつくる理想のアウトドアリビング

アウトドアリビングの使い方は人それぞれです。理想とするアウトドアリビングを実現するために、気に入った事例を集める、素敵な照明イメージを纏める、設置したい家具をピックアップするなど、外構とインテリアについて情報収集を行い、設計士とイメージを共有しましょう。

平成建設では注文住宅の強みを活かし、お客様の趣味やご家族構成、将来の計画などに合わせて、柔軟な間取りや空間設計をご提案します。ぜひお気軽に、お近くのショールームまでご来場ください。

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まとめ◆アウトドアリビングでおうち時間を楽しく過ごしましょう!

自然と調和し、快適な屋外空間を楽しむことができるアウトドアリビング。家具や照明、シンクを設置すれば屋外での食事を快適に楽しめますし、ハンモックやソファ、冬季はストーブを設置したりすれば、ご友人やご家族と特別な時間を過ごすことができます。

快適なアウトドアリビングは心地よいリゾートのような雰囲気を創り出し、ストレスの解消や心身のリフレッシュにも繋がります。住宅を新築する際にはぜひアウトドアアリビングを設け、自然の美しさや新鮮な空気を満喫しながらおうち時間を楽しんでみては如何でしょうか。

監修 内藤 康介

一級建築士/第二種電気工事士/宅地建物取引士

東大大学院卒の職人。大工や現場監督として現場に携わったのち、現在は企画部にて平成建設の技術・品質の向上やSDGs推進に取り組んでいる。