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Architecture
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マンションのエントランスはそこに住まう人やお客様を迎え入れる顔となる場所です。また、待ち合わせをしたり、ちょっと腰を下ろしてくつろぐこともあるでしょう。 このような、憩いや清潔感を求められる空間づくりは素材の選定が鍵を握ります。こちらの例では、柱の中央部分に不燃材のケイカル板に漆を施した2種類のパネルを採用。石を基調としたエッジの効いた空間に、漆の柔らかな表情を取り入れることで各要素が調和し、居心地のよい空間になりました。
導入の理由 共用廊下の演出のため、家具・什器の予算を元々組んでいました。その一環として、建築(壁)仕上のランクアップを考えて提案しました。高級感とオリジナリティを併せもつ素材だと感じたため、マンションの竣工引渡しの約半年前におぼろげな構想としてお伝えしたところ、ご興味をもっていただけました。お施主様にはイメージパースと、カラーサンプル(10㎝角程度)、施工例の写真などを交え、実際に漆塗装を採用したことのある設計士からご説明差し上げました。 建築意匠に取り入れてみて 漆面の艶やムラはとても繊細で、写真だけではなかなか伝わりにくいのですが、実際に空間に身をおくと小面積でもインパクトのある素材であることがわかります。色が時間と共にゆっくり変化していく様相にも魅力があり、今後ともここぞというところに提案していきたい、特別な素材です。
花川 耕介 Hanakawa Kosuke平成建設 藤沢支店 設計課