大工の日々―平成建設職人集団
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大工の日々―平成建設職人集団

蔵階段 その3

2018.1.16

あけましておめでとうございます、大工工事部四課の石川です。

 

今年もよろしくお願いします。

 

早いもので、ブログデビューしてから1年が経ちました。

 

1年前に始めたラジオ体操は、今でも継続中です。

 

 

前回のブログでは、上半分の段板が入れ終わったところでしたね。

 

現場はだいぶ進んでいますが、階段の続きを紹介したいと思います。

 

 

4本目のササラに緑色の光が…

 

これは、グリーンレーザーという水平、垂直を映し出す道具で、ササラに基準の墨を出しているところです。

 

 

古材に鉛筆で墨を出すと、わかりづらいので、墨が必要なところにテープを貼って墨を出していきます。

 

こうしておけば、墨を消すとき、わざわざ消しゴムでゴシゴシする必要もなく、サッとテープを剥がすだけで消せます。

 

 

墨を出したら、ササラが取り付く場所にあてがって、切り墨を出していきます。

 

 

ちょっとしたくぼみも正確にひかり、見事にぴったり。

 

 

下側は束柱があるので、土台のほぞ穴を大きくして左右にスライドできるようにしてひかります。

 

 

束柱を右にスライドすると、ピタッとくっつきました。

 

 

最後にスライドした分のほぞ穴に、

 

 

巨大なくさびをドーン!

 

これで4本のササラが無事納まりました。

 

 

上半分のササラ同様に段板の掘り込みをして、

 

 

下半分の段板を入れていきます。

 

 

今回は、迫りくる段板を別角度から撮ってみました。

 

 

1段目は床が貼りにくくなってしまうので、一旦ここで終了。

 

 

続いて、踊り場の根太を架けて、床板を貼っていきます。

 

 

この上に、欅の床を貼るのですが、取りあえずここでストップ。

 

 

いろいろ中途半端になっていますが、無事に階段が開通しました。

 

階段を初めてから約2か月、達成感もありますが、毎日階段の事を考えていたので終わってしまうのが少し寂しいです。

 

 

そして、去年の4月瀧本君に作ってもらった仮設階段は、役目を終えて、

 

 

解体されました。8か月間お疲れ様でした!!

 

 

今では、床も貼り終わって、かなり見応えのある空間になっています。

 

 

さて、外壁を見てみると、

 

 

ん!!

 

折れ釘の部分にお皿みたいなものが!?

 

遂にツブが形成されていくのでは?

 

 

前回、中塗りが終わり、今回はいよいよ漆喰を塗っていきます。

 

T様邸で使用するのはこの「土佐漆喰」です。

 

土佐犬のデザインがいい味出してますよね。

 

 

まずは漆喰に「5号珪砂」という砂を混ぜた砂漆喰を塗っていきます。

 

漆喰は粘土質で柔らかいため、乾燥するとひび割れが発生します。

 

砂漆喰を中塗りすることで、ひび割れが発生しにくくなり、漆喰の強度も高くなるそうです。

 

 

あれ?

 

漆喰なのに黄色い!?

 

と思うかもしれませんが、「土佐漆喰」は乾くとちゃんと白くなるそうです。

 

 

砂漆喰が終わっても、ツブはまだお皿が付いた状態でした。

 

 

最後は光を当てながら漆喰の表面を磨き上げます。

 

光を当てることで、細かな凹凸も見逃さずに真っ平にしていきます。

 

 

仕上げが終わると見事に真っ平で、表面もつるつるになっていました。

 

しかし、まだお皿はそのまま…

 

ツブはいつできるんだろう?

 

と不安になっていましたが…

 

 

足場の下に何やら怪しい半球を発見!!

 

今度こそツブに間違いない!!

 

続きは次回までのお楽しみ。

 

 

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