第2回 藪明山展
ー明治工芸の精緻きわまりない名品ー
2016年5月2日(月)~5月27日(金)
超絶技巧の極み藪明山、再び。
日本にはほとんど残っていない幻の極細密絵付の陶磁器、藪明山。明治日本の工芸力を存分に発揮した名品たちは、ヨーロッパやアメリカに渡り、賞賛されました。1867年(慶応3年)パリ万国博覧会で薩摩錦手※、1873年(明治6年)ウィーン万国博覧会で薩摩焼の名手12代沈壽官(ちん・じゅかん)の作品が高い評価を得て、薩摩焼風陶器の輸出が本格化すると、明治の人々は国の内外で開催された沢山の博覧会で世界的販路を拡大。酸化コバルトなどの新しい絵付け顔料や石膏形など、海外コレクターが好む新技術を次々と取り入れ、第一次世界大戦[1914年(大正3年)〜1918年(大正7年)]や世界大恐慌[1919年(大正8年)]によって、高級陶磁器や手の込んだ工芸品の輸出産業に陰りが見えるまで外貨を獲得し、日本近代化の礎を築きました。活気にあふれた時代が大きくうねる明治以降、藪明山は作家兼大阪薩摩陶器工房創業者として博覧会に出品し数々の受賞を重ねるだけでなく、日本のまとめ役として世界博覧会の運営に協力しました。
イベント概要
- 開催日2016.5.2(月)~2016.5.27(金)
- 会場平成建設世田谷支店併設 平成記念美術館 ギャラリー
- 観覧料無料
- 問い合わせ先03-3426-1103(平成記念美術館ギャラリー)