階段の様子が気になって、ちょこちょこ現場に顔を出しておりました。このときはまだ、段板が無く、側板のみ。2階へは上がることができませんでした。
次に現場に行ったときには
2階へ上がることができるようになっていました。
しばらく階段を愛でていると、今まで見てきた現場とこちらのお住まいの階段は、なんだかちょっと違うような気がしてきました。養生されてしまっていて、表側からだとわからないので、階段下にまわってみましょう。
平成建設の住宅では、階段を集成材で仕上げることが多いです。割れや反りが少なく、加工やコストパフォーマンスに優れているのが集成材の特徴。しかし、この段板(踏むところ)は集成材より木目の流れを感じられますね。
ちなみに、こちらが集成材で仕上げられた階段です (平成建設オープンハウス:沼津市) 。木目の様子の違いを、わかっていただけるかと思います。
近くで石こうボードを切っていた大工・川崎に「階段の段板、集成材じゃないよね?」と声をかけますと「そうです、はぎ板です」との返事。
初めて聞く単語でした。
そこから川崎と寺本による 、 はぎ板レクチャー。ここでは、図で説明しますね。
「これから段板としてつけるはぎ板がそこにあるので、間近で見てみてください」
流れるように繋がる木目に対し、断面の年輪は繋がってないですね。木目の美しさを感じられつつも、無垢板に起こるような割れや反りが少なく、無垢板よりもコストも下げられるのだそうです。
「それでも集成材よりは値段が上がるので、本当に木が好きな方にしかオススメできないと思います。」と寺本。
そして川崎が「集成材を作るには大規模な設備が必要になるんですけど、はぎ板なら平成建設の大工でも作れるんですよ。作ろうと思えば。」
なんですと!
「柱のように細くて長い木材を、ある程度の厚みにスライスして製材しなおし、横にくっつけるんです。」
その状況、知ってる…。作業を目の当たりにしたわけじゃないけれど…。
「前の密着ブログでのテレビボードの天板、あれも、はぎ板っていうことかしら?」
「そうそう!あれもはぎ板ですよ!」
あれ?階段の話をしていたのに、すっかりはぎ板の話になってしまいましたね。階段の話は、次回に続きます!