みなさんこんにちは。 「平成記念美術館 ギャラリー」企画・運営担当の三田村憲和です 。
皆様は「ドナドナ」という曲をご存じでしょうか?
「ドナドナ」は世界の多くの国で歌われているイディッシュ(中東欧ユダヤ文化)の歌だそうで、私はこの曲を小学校の時に合唱で歌ったことがあり、とても印象に残っています。
市場へと売られていく子牛を乗せた馬車
そして悲しさを引き出すようなメロディーにドナドナという歌詞…
一度聴いたら頭から離れない曲です。
さて、なぜ小学生だった頃に歌ったこの歌を思い出したのかというと…
少し肌寒いある日、私は上野公園におりました。
上野公園に飾ってあった東京藝術大学の学生の作品
それが・・・
吊られて
乗せられて
吊られて乗せられていきます。
そうですドナドナされていくのです。
二つの作品はゴトゴト揺られて連れていかれるのか、なんて思いながら見ていました。ちなみにどこに連れていかれるかというと、箱根の山を越えた先、静岡県沼津市へといくのでした。
実はこの作品は平成建設で買い上げさせていただくことになり、壊されることもなく、倉庫の奥に眠ることもなく。
新たな展示場所へと旅立っていきました。ですので決して悲しいことではなく、ポジティブにドナドナした一人と一匹でした。
私は上野公園の搬出作業だけ立会をしたので、沼津に運ばれた先はまだ見られていませんが、無事に設置作業も終わったそうなので、後日改めて設置された風景や場所などをご紹介したいと思います。
さて、ドナドナからは離れて現在開催中の「KOREMADEの高木厚人」展も残すところ後一週間の会期となりました。
まだご覧になられていないお客様は、高木先生の歴代の作品を見ることのできる貴重な機会ですので、ご来場いただければ幸いです。
暖かい春の日、高木厚人先生の優雅な線のかな書をご覧になってみてはいかがでしょうか。