平成建設世田谷支店に併設されている平成記念美術館 ギャラリーでは、只今「前川正治木彫展」を開催中。初日の4月17日には、世田谷支店スタッフに前川先生が直々に作品の説明をしてくださいました。
前川先生は、木彫や欄間で有名な富山県井波で伝統的な彫刻基礎を学ばれた、欄間彫刻の第一人者。日展や日本現代工芸美術展などで受賞を重ね、現代アートとしての木彫作品が高く評価されています。第58回日本現代工芸美術展では東京都知事賞を受賞されており、受賞作品の「転ずる」は東京都美術館にて見ることができるようですが、平成記念美術館 ギャラリーではその元となった貴重なミニチュアの試作品を見ることもできます。
平成建設の大工、桜井謙治さんも興味津々で質問をされていました。同じ木を扱う職人として通ずるものがあるようですね。
前川先生の作品は表裏がなく、どこからみても楽しめます。
展示されているまま正面からみるとこんな感じですが・・・
こちらから見ると編み込まれているようにも、上部に空洞があるようにも見え、印象が全然違います。
私が一番気になっている作品。ちょっと角度を変えて見ただけでもこんなに違います。今にも踊りだしそうな躍動感があり、かっこいいですよね。
こちらの作品はウミウシからインスパイアされたのだとか。
このように見る角度によって印象が変わり、新しい発見があるのも前川作品の魅力です。
富山の町おこしにも進んで参加しているという前川先生。地域の彫刻師と共に木彫の猫をつくりはじめ、現在では26匹にもなる猫が井波地域のそこかしこにいるそう。ふらりと歩けば、家の前や軒下で獲物を狙っていたり、酒屋でお酒を飲んでいる猫などを発見することができます。「隠れ猫」探しに井波の町を訪れてみたいものですね。
先生の初代作品から最近の作品までずらっと並んでいる様子は圧巻。ここまでの作品が一堂に会する機会は初めてとのこと。会期は2019年4月17日(火)から5月24日(金)までですのでこの機会をお見逃しなく。
↓詳しくはこちら
https://www.heiseikensetu.co.jp/gallery/exhibition/ex190416.html