「カワイイ!」ついつい口にしてしまう言葉。昔父親に「何でもかんでもかわいいと言うな」とたしなめられたことがあります。物事をかわいいだけで判断せずに、内面を見ろということなんだと解釈していますが、でも、だってかわいいんだもん、ドラえもん。六本木は、森アーツセンターギャラリーで開催中の「THEドラえもん展2017」へ行ってきました。写真は、村上隆さんの作品です。この作品がクッキーの缶になっていたり、パズルになっていたりしてお土産もとても充実しています。しかも、カフェでは、あの名発明品、暗記パンが食べられます。
まあ展示もお洒落で。ドラえもんブルーが広がっています。開館は10:00。開館時間少し前に行ったのですが、すでにチケット売り場は、長蛇の列・・・。ドラえもんってみんなに愛されているんですね。
こちらのドラえもん展、テーマは「あなたのドラえもん」。28組のアーティストによる、ジャンルも、技法も様々。いろんなドラえもんがいます。グラフィックであったり、絵画、映像や、日本画、立体・・・。ドラえもんそのものだったり、そうじゃなかったり、いろいろな発想でドラえもんが表現されています。写真は町田久美さんのドラえもん。
奈良美智さんのドラえもん。ジャイアンにリボンを取られてしまったドラミちゃんだそうで、少し泣いています。リボンの重要性を感じますね。
仲里裕太さんのドラえもん。
こちらのドラえもんはキャリーぱみゅぱみゅさんをプロデュースしている増田セバスチャンさんのドラえもん。他にも、写真では梅佳代さんや、蜷川美香さん、映像は、しりあがり寿さん、シシヤマザキさんなど・・・、28組のアーティストがいれば、28の「わたしのドラえもん」があって、それがドラえもんそのものであったり、そうじゃなかったりと、発想がとても面白かったです。
現在平成建設では、毎年恒例となっている、平成建設文化芸術祭が開催中です。こちらは、社内イベントですので非公開ですが、職種の違う社員が、様々なジャンルのものを出品し、さらにそれを社員が、投票によって大賞を決めるというイベント。これがまた、本当にジャンルも内容も様々で面白いのですが、投票が難しい・・・。審美眼が試されます。その作品の見た目だけでなく、中身をどう評価するのか。技術?デザイン?コンセプト?ぱっと見いい!と思ったものがいいものなのか・・・。自由テーマを評価するって難しいなと思うのです。
たとえばこのドラえもん展のように、「あなたのドラえもん」というテーマの中で表現をするとなると、そのテーマの中での審査になるので、普段全く異なる表現をしているアーティストや解釈が難しいと感じてしまう現代アートでも、「ドラえもん」といった身近なフィルターを通して観覧することで、明確な発想の違いや、表現の違い、それぞれのコンセプトを体感できて、とても親しみやすい、見やすいなと思いました。漠然とではなく、歴然と、発想力や、表現する力が試されるのも事実で、出品するのも、勇気いるかも?と感じましたが。ああこんなドラえもんもあるよね、とか、ああこう表現しちゃうんだ!みたいな発見や驚き。とても新鮮でした。
会場を出ると、とてもいい天気。そしていい眺め。
そしてググッと寄ると、「新国立美術館」。只今巨匠安藤忠雄氏の、「挑戦」が開催中で、社内でも「いったよ、よかったよ」という声をよく耳にします。ああここから、「どこでもドア」で行けたらいいのに・・・。いやタケコプターの方が気持ちよさそう。ドラえもーん!
そして、この都市のどこか、「平成記念美術館 ギャラリー」でも新しい企画展「受け継がれるものたち」がはじまりました。こちらにもぜひご来場ください。