晴れた日、鎌倉山の集会場に寄りました。親切な管理人さんが、快く集会場の中を見せてくださいました。聞くと長らく土木業に携わり、この集会場建て替え時のコンペにも携わったという方で、とてもすてきな集会場ですねと話すと、本当にうれしそうな笑顔を見せてくださいました。その笑顔の裏では集会場を建て替えるにあたり相当なご苦労があったようで、だからこそ、集会場の良さに共感すると、「そうでしょう、そうでしょう」ととてもうれしそうなご様子でした。「やっぱり、建築の事はさ、プロに任せなきゃだめよ」という一言に、とてつもない重みを感じました。設計は、8名のコンペ案から選ばれた、堀部安嗣建築設計事務所によるものです。
トタン屋根。
天井には桐。床はクルミの材を使用しているそうです。桐って箪笥のイメージですが、天井にも使ったりするんですね。木目がとても美しいです。
こちらの和室では、お茶会が開けます。和室だけのレンタルも可能。管理の方も、「ぜひ借りて使ってほしい、いろんなことをして鎌倉山ブランドをもっと広めたいよね」と仰っていました。鎌倉山の公民館を一緒に見に行こう」と言った時、同行していた友人は「プレハブ」・「投票所」のイメージしかない。と言っていました。でも新建築に載っていたよ。と話すと、「なんでだ?」と、とてもいぶかし気でした。実際行ってみて、小さいころに見たお神輿が、新しくなった「鎌倉山の集会場」の倉庫に変わらずに眠っていた姿をみて、なつかしいー、ととてもうれしそうでした。そして自分の子供がこの公民館で、子供会の活動ができるなんていいね。と話しました。
こちらが堀部氏の最大の特徴と紹介されたのが、窓のつくり。網戸の向こうはガラスではなく、木の扉でここが開閉します。開閉の仕方、部品がとても味があります。コーナーのベンチは小ぶりで、高さも低め。座り心地がよく、「集会所」であるということを忘れ、友人と木漏れ日を感じながらずっと話に耽っていました。外の緑も心地よかったです。
普段は、絵画教室やヨガ、子供会のクリスマス会、投票場、いろいろなことに利用され、地域の人が集っているそうです。こんな集会場を建築してみたい。そしてこんな集会場なら集会したい!と思いました。