富山県へでかけました。目的は、富山県美術館。2017年8月オープンの美術館は、富山駅から近く、また、海、山、川に囲まれた自然豊かな大地に建っています。美術館のむかいには、富岩運河環水公園が広がります。
ご覧ください。リバーサイドは、お散歩するには気持ちよすぎます。NYってこんな感じか?と思ってしまうほど。そして誰が言ったか、世界一美しいスタバも。富山駅から近いこの立地。分譲マンションが続々と建ってもおかしくないんじゃないかと思うほどの環境です。この日は、富山ビエンナーレも開催していて、そこかしこで現代アートが街を彩っていました。
目的が、美術館だけだと、少し見て帰るという、ちょっと物足りないというかもったいない気持ちになることがありますが、周辺がこれだけ充実していると、1日をおもいきり満喫できます。なんてめぐまれた立地でしょう。
さて美術館ですが、内藤廣氏による設計です。18の提案から選ばれた設計案です。こちらはエントランス。鉄、ガラス、木、銅、コンクリート、いろいろな素材が美しく調和しています。
爽快な吹き抜けです。窓からは、富山の美しい景色、そして立山が見えます。ベンチが床から生えています。
有名な椅子がズラり。美術館のスタッフの衣装が、三宅一生氏デザインの衣装で、とてもすてき。着心地・肌触りどんな感じだろうと、ちょっと試着したいと思いました。スタッフの衣装も美術館の大事なポイントですね。ぜひ注目してみてください。
展示ですが、点数が非常に多い。ピカソ、クリムト、シャガール、藤田、アンディーウォーホール、岡本太郎、舟越桂、有名な画家や彫刻家たちの作品が、ちょこっとずつ味わえて、とてもお得な感じがしました。美術館所有のものは撮影が可だそうです。
最近はすごいですね、QRコードを読み取ると、作家や作品の紹介が見れてしまいます。
地域の木材を使っています。
屋上は公園になっています。美術鑑賞から解き放たれ子供たちがのびのびと遊んでいます。「オノマトペの屋上」です。佐藤卓さんのデザインです。この佐藤卓さん、NHKの「にほんごであそぼ」のアートディレクションをしています。「オノマトペ」はこの番組の擬音語を扱うコーナーに着想を得ているそうです。「ぷりぷり」とか「つるつる」とか遊具にも書いてありました。
お土産のパッケージにも擬音語が。らんぐ・ど・しゃは擬音語ではないです。擬音語をつぶやくだけでなんだか楽しい明るい気持ちになりますね。「フムフム」、「ウキウキ」。
亜鉛メッキのブラック。かっこいいなと思いました。
アクセントの赤一体何の素材でしょうか?そしてふと思ったのです。先日GD賞を受賞した平成建設の漆のコンクリートが、美術館に使用される日も近いな、と。輪島あたりの美術館でぜひ。
今回私がとくに注目したのは、美術館にちりばめられた、文字です。案内の文字、美術館の館名板、ピクトグラムや、この美術館に至っては、エレベーターの中の数字まで。同一フォントを使用し、とても丁寧にレイアウトされていました。
どうですか?とても美しいと思いませんか?特に数字がとても印象的。このフォントがもし違うフォントだったら?ゴシックだったら?バラバラだったら?もしかしたらこの建物はここまでの完成度にならなかったかもと大袈裟ですが、文字のもつ印象は知らず知らずのうちに美術館の印象を決めていると思うのです。
観光地としては、立山、黒部ダム、もしくはお隣金沢の方が有名か?ちょっと街を外れると、手つかずの富山が広がります。しかし主要駅である富山駅周辺に、見ごたえあり建築が点在する富山県、そして先日公開された「ナラタージュ(by行定監督)」のロケ地となっているということもあり、富山県はまだまだ秘めたポテンシャルを持っているなと感じ、数年後の富山が楽しみだと感じました。
余談ですが、これは別の施設のトイレにて。サービスエリアなどでもよく見かけるかもしれません。流すとき、迷います。緊急時は、迷ってる暇ないですよね。呼ぼうと思ったらトイレが流れたなんて笑えますけど、なにせ緊急時ですからぜんぜん笑えませんよね。一刻を争います。
これはボタンが近すぎるのが問題?デザインの問題?いろんな問題がある気がします。これにウォッシュレット類の装置が加わるともう、サインの大渋滞です。早く解決してほしいと心から願っています。きっとデザインのチカラで。