こんにちは、平成建設藤沢支店設計課の長野です。
藤沢ショールームに、スタッフ自らが毎年自宅から持ち寄っている桃の花が届きました！生けている木の花器も平成建設社員大工さんの作。季節の変化を身近に感じています。
さて工事中の木造住宅も外装の工程を終え足場が外され、建物で縁取られる真新しい空の拡がりに新鮮さを覚えています。
今回の建物は外壁タイルは一枚一枚貼っていく昔ながらの工法をとっており人の手で仕上げていくことの適度なばらつき加減が、新しいのになぜかなつかしいという感覚を呼び起こしてくれています。
玄関ポーチには平成建設の社員大工ならではの手加工による繊細な木の造作があります。塗装を施された木目の浮き上がりとの相性も良く厳かな雰囲気を建物に付与しており、来月のお引渡しに向けて最終段階を迎えています。
それでは本題、お気に入りの「生活」の紹介です。
平成建設藤沢支店のJRの最寄り駅である辻堂駅から徒歩５分程度の住宅街の中にある、家具とカレーのお店「sii house」さん。
さりげなく通りに向けられた素朴な看板とアプローチに沿って並べられた白樺の樹の列が目印です。家具の製作とランチ限定のカレー屋さんを併設したお店は元々建っていた木造住宅を利用し、店主であるご夫婦自らセルフビルドされた内装で仕上げられています。
店内は南向きの広い庭に面したカウンター席とテーブル席が30帖ほどのスペースにゆとりをもって配置され、また店主が製作した家具の展示やセレクトされた北欧・民芸調の小物やビンテージの家電製品が、水色とグレイに施された壁面を背景に絶妙なセンスで並べられています。南向きの庭はともすると隣接する建物の背中をみることになるので印象としては暗くなりがちなのですが、ここの庭はしっかりとした空の拡がりを確保しており、訪れる小鳥たちのために設けられた小屋でバードカフェなるものもしつらえられていました。以前の持ち主から受け継いだ庭木がたくさんあってその手入れも行き渡っており、内部外部隅々まで店主の目が行き届いたトータルコーディネイトがなされています。店主の住まいも併用されており、この職住隣接さ加減はなかなかの魅力です。店主からいただいたお名刺には、Space ＆ Spice Designとの肩書があり、なるほど～！
お店に流れている時間が、自分は今沖縄にいるのかしらとふと感じさせてくれる瞬間がありました。都心で制限されている条件の中で内部と外部の関係性や、生活となりわいの関係性をどう位置づけるかはある意味でデザイン行為そのものであるでしょう。なんのために生活があってなんのために働いているのか、当たり前のことが不透明になりがちな時沖縄の風をなつかしく思い出します。
お店でいただいたソーキカレーも、もちろんお気に入りの一品です！
