春一番、寒の戻りと一日一日変化が出てきましたね。自身は花粉に感度がよくないらしいので幸いですが、辛い季節だなと悩ましい方々も多数おられることかと、どうぞお大事になさってくださいね。
建設中の現場も外壁下地モルタルのラス網が貼られました。平成建設の大工さんたちの仕事振りは設計の私たちが見ていてもとても参考になります。とにかく現場が綺麗なことに驚かされるのですが、その動きがまたきびきびと敏捷なこと。
一見なんでもない造作の棚も、間近で眺めると髪の毛一本分の隙間もないその正確さに驚愕します。当初杉の無垢材で計画していましたが、濃い目の塗装を施すため材が痩せたり反ったりで未塗装の部分が経年変化で筋になって出てきてしまうという大工さんのアドバイスでくるいの少ない突き板で製作をしていただきました。床からの照り返しによる陰影が引き立つ繊細な仕上がりに唸らされます。
陰影といえば藤沢ショールームの打合せスペースのワンシーンからの一枚。雲の動きが速くて日差しがちょうど急速に翳り出したタイミングでした。もちろん樹は風で揺らぎはしても植わった位置は変わらないはずですが、強い日差しにくっきりとしていた影が徐々に薄らいでいくにつれ、ありえないはずですが樹自身が窓から少しずつ遠のいていくかのような錯覚に囚われてしまう、感傷ですね。
では今回のお気に入りの紹介に移ります。「葉」です。
藤沢ショールームがある湘南エリアから少し足を延ばした三浦半島に先日苺狩りにいって来ました。冒頭の写真は苺の花、ご存知でした?一枚一枚の花びらを縁取る曲線がなんと愛らしいこと。
ヘタの際までしっかり熟しています。苺の種としての旬はもう少し後なのですが、寒い時期にじっくりと実った苺の甘みは格別なのだとか、、なんだ食べてきたんじゃないのという間接的な表現になってしまっているのは、実は予約せずにいったところすでに100人を超す団体客の皆様に食べ尽されてしまった後で、ただでさえ実るのが遅い時期ということもあり一粒も口にすることが叶わず、今から予約しても来月以降でしか空がないのだとか、すごい人気ですね。
覆いはビニルでなくて立派なガラスハウス。葉の高さは案外低いんですね。この整然とした葉ぶり、手入れが行き渡っています。スタッフの方々の何気ない移動のついでにすっと傷んだ葉を抜いていく自然な素振りはお茶のお点前を連想させます。
苺の葉の料理にはまだ出会ったことはないのですが、どなたかご存知でしょうか?美味しそうです。
栄養を吸収する下地?のよさが実の仕上がり具合に密接に関わっているのは建築と同じですね。
お土産用は?店頭にも近くの直売所にもワンパックもなくて、やっとのこと見付けたのがこちら。
来年は早めに予約して再チャレンジです!