平成建設の現場

新築竣工 打放しコンクリートに表れる施工力

担当させていただいていた物件が竣工を迎えましたので、ご紹介させていただきます。

 

Exif_JPEG_PICTURE

 

模型です。

 

 

 

これも担当しましたが、本物はこちら。

img_3420_r

 

大田区にて5階建て賃貸マンションの竣工です。こちらのオーナー様は今までにも賃貸マンションを建てられており、それらをご自身で管理されているということで、設計を担当する側も大変勉強になり、自分史に残る1棟と思える仕事をさせていただきました。それはもう、右も左も向けないくらいに制限いっぱいまで土地を活用して設計しています。近年は鉄骨系の建物を建築されていたとのことでしたので、鉄筋コンクリート造の魅力を存分にアピールできる打放しコンクリートを用いた外観を採用していただきました。美観維持も家賃下落を起こさないために重要な要素ですので、撥水剤+光触媒コーティングを施しています。向かって右手側が斜めになっているのも、柱型が連続しない形状になっているのも、単純にデザインでなく、建築基準法に適法となる形状を模索した上にデザイン要素を上乗せしています。

 

 

img_3383_r

アプローチにはバーナー仕上げの杉板型枠を用いた化粧壁を配置。館銘板は外観に合わせて黒を採用。文字部分は館名「Passione(情熱)」のイメージをモチーフにオレンジのライトアップがされます。足元の植栽はヒペリカム・ゴールドフォームという、光の当たりかたによって葉の色を変える樹種を選定。北側のアプローチと南庭で差が出来るか楽しみな演出です。

 

img_3332_r

上階の部屋を支える列柱は、法規・デザイン・構造の3要素をクリアする一つの方策として提案させていただきました。御影調のタイルを乱張りした通路と、自転車・バイクの動線として機能する洗い出しの通路を設けています。お施主様に選んでいただいた洗い出しの緑色がとてもよい差し色になりました。

 

img_3338_r

オートロック機能付きの両開きエントランス扉。引っ越しの際も困らないようにとの配慮で、幅1.8mを確保しています。斜めを向いているのは直線よりも扉の幅を広くできる、外部側からも扉のデザインが見える、斜めにすることで生まれる入隅に設備配管を通すといった理由。様々な要因に対する一つの解としてこの形に収束していきました。左手側の壁も外部の化粧壁と同様にバーナー仕上げの杉板型枠を用いた打放しコンクリート仕上げです。奥へ抜けていくと、貫通型大型郵便受けと、宅配BOX、垂直昇降式サイクルラックを用いた駐輪場となっています。

img_3352_r

 

img_3377_r

そのさらに奥には、1階住戸の家賃低下、入居率低下など以てのほか。バイクを入れることが可能な専用庭を設置しています。絶えず需要がありそうですね。

 

次回は内装の様子もお伝え致します。