藤沢支店 松永です。
今週末茅ヶ崎で完成見学会を行うお宅では、LDKと縁側、吹抜けと書斎といった空間と空間の間仕切りに障子を採用しています。外からの直射日光を柔らかな光に変えて室内に届けたり、サッシとの間に空気層を設け断熱効果を高めたりと利点が多く、日本の住宅では古くから活用されている障子ですが、機能性だけでなく格子のデザインを楽しめるのも良いところです。今回のお宅では荒目に桟を組んだ”荒組障子”や“荒間障子”と呼ばれるデザインを用いていますが、障子のデザインは幅が広く、空間の遊びの部分にもなるところ。今回は竣工事例の中から“荒組障子”とは違うデザインの障子をご紹介しようと思います。
こちらのお宅は荒組障子に比べて横への桟を多く流した“横繁障子”です。主に関東地方で多く好まれているという”横繁障子”に対して、関西地方では縦の桟を多く流した“縦繁障子”のデザインが好まれる傾向にあるのだそうです。地方によって障子の好みが変わるというのも面白いですよね。日本のどのあたりで縦と横の好みが変わるのかも気になります。
掃出し窓は桟の組が荒い“荒組障子”を、出窓部分には中心部に縦桟を多く流した変形デザインの障子を用いたこちらの和室。縦桟を多く流した部分には色のついた障子紙を貼ったことで、建具 でもあり自然光を利用した照明器具のようでもあり…。破れやすく張替えが面倒と言われる障子紙ですが、現在では破れにくいだけではなく、燃えにくい、汚れにくい、厚さを持たせたことで張替えいらず&掃除がしやすいなど機能性に優れた製品や、色付きや柄の入ったものなどデザイン性を高めた製品もあり、使いやすくなった障子紙を用いることで空間への遊びの幅も広がっています。見学会にお越しの際には、是非障子の使い勝手だけでなくデザインにも注目してみてはいかがでしょうか。
縁側が囲む昭和レトロな家
2016年3月26日(土)27日(日)
10:00~16:00 予約制
会場:茅ヶ崎市
みどころ:リビングに隣接するL字の縁側と、自然素材を多用したこだわり空間。アンティークの建具や照明をつかってどこかレトロな雰囲気を感じるお住まいです。吹抜けと繋がる書斎もみどころ。
見学会サイト