今回の工事では 耐震 + 制震工法 にて改修を行っています。
まずは、「耐震」 と 「制震」 の違いを簡単に。
耐震とは…
地震の揺れに耐えるため、建物自体の強度を上げる工事です。
イメージとしては 建物を「固める」 というと、伝わりやすいかと思います。
柱と柱の間に斜めに入る『筋交い』 や、補強用の面材の『構造用合板』等により、補強を行います。
筋交いによる補強例
構造用合板による補強例
制震とは…
地震による揺れを抑えるため、地震の揺れを吸収することで揺れ幅を小さくする
制震装置 を設置する工事です。
建物本体へのダメージを減らす効果が期待できます。
今回採用した制震工法はこちら。
㈱住宅構造研究所 の ガーディアン・フォース/レッドという制震壁です。
こちらの制震壁は、真ん中に3つ並んだ部分に粘弾性体が挟まれていて、この部分が地震エネルギーを熱に変えて吸収してくれます。
今回は耐震壁により、建物の強度をある程度上げた上で、バランスを考えて制震壁を全体で4か所設置しています 。
これらの耐震・制震壁に加えて、床・天井を残したまま施工できる耐震壁も採用しています。 壁のみを部分的に壊して施工可能なので、今の雰囲気を極力壊したくない場合等におすすめしています。
床は養生で見えませんが、天井・そして長押も残したままで大工さんが作業中です。
下地を入れて…
補強壁の完成です!仕上げはこれからなので、違和感なく仕上がるかどうか、楽しみです。